地権者が借地権者に「出て行け」と要求
地権者、つまり土地を持ってる権利者のことで底地権者といも言いますが、ずーっと昔の旧法借地で土地を第三者に貸し、そこに家やアパートを建てて住んでもらうことで土地代をもらう。という商売?をやってた地主が今でもたくさんおります。借りる側は、土地を借りて建物を建ててそこに自分が住む、あるいはアパートを建てて収益を得る人もいますが、建物の名義は大抵は借りた人ですよね。昔の法律では建物を所有する名義人のほうが土地の権利者よりも権利関係が強かったりするんですよね。だから、当初は土地を貸していた地主も時代を経て、相続で代替わりする過程でいろんなモメごとなどがあり、もう土地を返してほしいな・・・と思う時があると土地権利者と建物権利者とで問題が起こるわけです。。
これが、駅前などの利便性の高い、そして不動産屋の儲け話になるような場所に存在していると、そこにひろんな利害を持った人が匂いを嗅ぎ付けてやってきます^^。土地を持ってる人が一般個人であれば、個人を説得して土地の所有権、つまり底地権を買取ります。そんな土地が何筆、何十筆とあれば、全ての地主に交渉して底地を買取る、つまり地上げです^^。 単に更地を買い取って高値で転売するのが地上げではありません。底地を地上げしても、建物が別名義人で存在する、つまり借地権が発生していると、立ち退いてもらって建物の所有権も得ないと取り壊すことすらできませんから、すぐに話し合いに応じてくれる底地権者、借地権者ならいいけど、そうでないと難航し長期化するんです。
でも、こういう面倒臭そうな場所を綺麗にする専門家が居るんですね。土地と建物の所有者がばらばらでグッチャグチャの権利関係が存在する、ふるーい街並みが連なる場所。誰も取引したがらないからこそ、専門家が綺麗に問題を片付けてひとつのまとまった土地にする。当初の目論見は、不便だから再開発してひとつのビルでも建てよう!と企てるわけですが、大手不動産開発会社は当初から自分たちが手を出すことはまずありません。裏で糸を引くことはあるけど表舞台には出てきません。汚れ仕事はその手の専門家に任せるわけですね。で、綺麗に片付けてくれたところで、「買います。買って商業ビル建てます。」ってなるんです。
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