土地所有者が複数居る場合の権利調整役
さて、マンション用地など大きな土地の所有者は一人であるとは限らず、複数の所有者が居るケースがあります。Aが所有する土地を不動産業者が買ってマンション開発をする。とても簡単な土地を所有する権利の移動です。でもAやBやCやDといった複数の所有者がおりますと、全員の「売りたい」という意志表示をもらわないと先に進みません。全員が気持ちよく売りたいと最初からいけばいいですが、ヤダ!という人が居れば説得に当たるのです。それが1ヶ月かかるのか何年もかかるのか分かりませんが、この権利関係の調整をする専門家がおります。
戸塚駅西口の再開発なんてまさにこの話です。俺の土地だ!いくらよこせ!こんな話を数十年に繰り広げ、やっと出来たのがあの駅前のビル郡です。まとまりのない、動線の悪い、入ってるテナントがショボいと感じた方が大勢いることだろうと思います。複数の土地所有者が居る一段の土地をまとめあげて、ひとつの土地にする、そしてまとまりのある商業施設を作る、マンションを作る、このような事業は非常に骨の折れる作業であり、不動産屋の中でもごく一部の人達にしかできない特殊性があります。皆さんが駅前などで再開発をしている光景を目にしたら、きっとこの工事をするまでに大変な苦労があったんだろうなぁ、と思って頂くと携わった人達も大変喜ぶことでしょう。
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