ブロック塀が崩壊する危険 控え壁も返しも無い
見てくださいこの写真、これは栄区上郷方面のブロック塀が崩れかけている現場の写真です。所有者と思われる一戸建ての方は面識が無かったのですが、危ないからすぐに是正工事した方がいいと手持ちのメモ紙に書いてポストへ入れました。この地域は古い住宅地が多く同じような2段擁壁を組んでる住宅も見られますし、地震であれだけ報道されているのに認識が甘い方がとても多いのが気になります。この高さの壁が倒れてきたら命にかかわりますし、昨日今日に写真のような状態になったとも思えないので気づいてるはずであり、カラーコーンでもなんでもいいから人が近づかないように注意喚起すべき状況です。
最近ではブロック塀で土留めする場合には厳しい規制があって土圧がかからないように高さや施工方法が決められています。写真の下部にある濃い色の間知ブロックと上部のブロックと2段になってます。間知ブロックと上にあるブロックと鉄筋で繋がれてるようにも思えませんし単に上に乗ってるだけですからこの施工自体ダメです。施主に頼まれてもこういう外構工事をしちゃいけませんよね。現状では完全にヒビが入って中の土が流れてきています。奥のほうのブロックは土圧に耐えられなくなって膨張してしまっています。現場ではこの上にフェンスがあるから余計に風圧が掛かって倒れやすくなってます。
何度も言いますけど、この高さのブロックですともし大雨や地震などで簡単に崩壊してしまうので、通学する子供でもいたらと思うとゾッとします。これらのブロックを抱える地主は所有者責任として即刻補修もしくは外構屋に頼んで土留め工事をしないとなりません。昔のブロック塀には鉄筋が入っておらず、単に軽量ブロックをモルタルで積んだだけのものもあります。土圧がかかってないただの塀でも、ブロックの裏側にTの字をしたような控え壁も返しも無いような人の背丈もある塀も存在します。土圧がかからないコンクリートブロックでも5段積みする場合はきちんと工事してほしいです。
古い住宅地でよくある大谷石の土留めもダメです。再利用もほとんどできませんから産廃としてかなりの撤去費用がかかります。たまに埋め殺して擁壁を新設する人もいますが、きちんと大谷石の基礎下から底板を形成しなければなりません。将来、地中埋設物として残ってしまいますので土地の売却時に厄介ではあります。大谷石や古い間知があり撤去費用を出したくないからそのまま埋めて擁壁工事することは法律違反ではないものの、新設擁壁の工事の邪魔になって工事を誤魔化されないように気を付けてほしいです。
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